ガラケーと呼ばれていた日本の携帯電話機も、今はスマホにすっかり変わりました。相変わらず色んな機能が予め設定されているにも関わらず、私には使ってない機能がいっぱいあります。どんどん新しいアプリが増えているのに、放ったらかしのアプリだらけです。でも、困っていません。スケジュール、メール(SNS)、電話、カメラ等の決まった機能は使えるので大丈夫です、それで事は足りています。逆に、全てを使いこなしている人が、そんなにいるとは思えません。わざわざ「120%使いこなす」「賢く使い倒す」とか攻略本を求めてまでの人がいるとも思えません。あれもこれもは、必要ありません。
長蛇の列を作って長時間並んでいるお店のラーメン屋等のメニューも、数点の決まったものの場合が多いです。お客様が、ある程度の周期で、「それ」を繰り返し求めにきてくれます。あれもこれもではなく、「それ」を求めて来ています。
迷いや焦りがある時、周囲が気になります。隣の芝生、あれやこれや、気になります。顧客の本当の需要や必要としている事にしっかりと目が向かず、とにかく何か違う事を取り入れようとします。新しい事を始めようとします。そして、取り散らかします。リーダーの考えが整理されないまま「あれやこれや」手を付けると、スタッフはあれもこれも「やらされている」感で疲弊して行きます。お客様も、あの貴店だから好きなのに、その貴店だから選んでいるのに、どうしたの?に成ります。私たちは、「あれとこれをやる!」と絞り込むと、逆に何か“自分達ならでは”を付け加えなければ物足りないのでは?と前向きな心配から、付加価値を創造し始め、「やらなければ!」感が出てきます。自主的な工夫が生まれます。与え過ぎ、与えられ過ぎにせず 、詰め込み過ぎず、足りない位、ハングリーな中から現状打破を目指さなければいけないと思います。