人手不足の世の中で仕事をし続けるには、過剰なサービス競争状態のままでは成り立ちません。働く人の心身共に健康的な暮らしを大切にし、働き続けて頂くには、様々な対策を講じて、労働環境の改善もしていかなければなりません。しかし、ワークライフバランスを考え、働き方改革を進めるには、同時に生産性も上げていかなければ、事業や店舗を維持し雇用を守り続ける事もできません。

新潟三越は5月から、20年振りに火曜定休になるそうですが、一方の新潟伊勢丹は、今のままだそうです。24時間営業をやめるとしたファミレスのロイヤルホストも新潟市内の場合、駅前では深夜までの営業ですが、場所によって営業時間を短くしています。27年振りの値上げを決めたヤマト運輸は、再配達、時間指定など過剰なサービスは見直し、同業他社との共同配送を模索する中、送料負担改善を促しながらも、しっかりと大手顧客のネット通販の売上拡大対策もしています。労務の改善や仕事の合理化をしながら、稼げるところはしっかり稼ぐという姿勢を貫いています。売上の追求を怠らない、それは事業の土台です。

限られた時間、手作業の多い美容室での生産性や客単価を上げる為に、様々な努力や工夫が為されていると思います。ヘアケア関連の物販を繰り返し、末永くご利用頂くお客様を増やしていく事も、その対策として重要な事と思います。但し、店販での単価UPや売上の追求は、決してお客様に負担を強いる事ではなく、お客様の満足度合いを高め、満足数を増す事と認識すること、美容師としてプロのアドバイスをしっかり付加すること、そして便利になり過ぎたネット通販に対抗できる店販品の選択をしっかりすることが、重要になっていきます。