NHKのドキュメント72時間「美容室の宅配サービス」を見ました。
ケアマネとしてバリバリと働いてきた初老の女性が、脳梗塞で倒れ不自由になった自分の身体を嘆き、人と会いたくなくなり塞ぎ込んでいました。心配した娘さんは、自分らしく生きてもらう為にと、大好きなお母さんへの贈り物として「旅する美容室」の宅配サービスを依頼しました 。心が解き放たれ、生きていて良かった、人と関わって良いんだと安心したお母さん。命が繋がっていた事に感謝し、自分らしく生きていこうと前向きになっていかれたそうです。他の施設でも、白髪が増え、ボリュームを失った髪を憂いながらも月イチの訪問美容でキレイになる喜びを感じ、そして自分を取り戻していかれます。髪と心を整え、穏やかに老いを受け入れながら生きていく人。老いや死と向き合う中で美しく生きて行く人々。そんな場面に出会い、人に元気になって貰う事に美容師として携わらせて頂く幸せ。美容は誇りある仕事だと感じさせられ、美容は一生の仕事だと気付かされた番組でした。
一人ひとりの人生に寄り添い、一人ひとりの尊い人生を美しく全うして頂く美容という仕事は、サロンワークであれ、訪問サービスであれ素晴らしい仕事だと実感させて頂きました。